○石橋地区消防組合火災予防査察規程
平成16年3月26日
訓令第3号
目次
第1章 総則(第1条・第2条)
第2章 査察業務
第1節 査察の基本(第3条~第14条)
第2節 査察記録(第15条~第18条)
第3節 資料提出及び報告の徴収等(第19条~第23条)
第4節 結果報告(第24条~第26条)
第3章 屋外又は防火対象物における予防措置(第27条)
第4章 適合通知及び基準の特例(第28条・第29条)
第5章 雑則(第30条)
附則
第1章 総則
(趣旨)
第1条 この規程は、消防法(昭和23年法律第186号。以下「法」という。)及び石橋地区消防組合火災予防条例(昭和45年条例第16号。以下「条例」という。)の規定に基づく、立入検査(以下「査察」という。)の執行及び事務処理について必要な事項を定めるものとする。
(用語の定義)
第2条 この規程における用語の定義は、次の各号に掲げるとおりとする。
(1) 査察とは、消防対象物の火災を予防するため、法第4条及び第16条の5の規定に基づく立入検査を行い、当該対象物の不備欠陥事項等について必要な措置を講じ、火災危険の排除を促すことをいう。
(2) 政令対象物とは、消防法施行令(昭和36年政令第37号。以下「令」という。)別表第1に掲げる防火対象物で、消防用設備等(誘導標識を除く)の設置を必要とするものをいう。
(3) 政令外対象物とは、令別表第1に掲げる防火対象物のうち、政令対象物以外のもので(1)項から(15)項に掲げる用途に供する部分の床面積の合計が50平方メートル以上のものをいう。
(4) 危険物施設とは、法第10条に定める危険物の製造所、貯蔵所及び取扱所並びに危険物を仮に貯蔵し又は取り扱う場所をいう。
(5) 危険物運搬車両とは、危険物を運搬する車両をいう。
(6) 少量危険物貯蔵取扱所とは、危険物の規制に関する政令(昭和34年政令第306号。以下「危政令」という。)別表第3に定める指定数量の5分の1以上(個人の住居にあっては2分の1)指定数量未満の危険物を貯蔵し又は取り扱う場所をいう。
(8) 高圧ガス関係施設等とは、法第9条の3に定める火災予防又は消火活動に重大な支障を生じるおそれのある物質で高圧ガス、火薬類、核燃料物質、放射性同位元素、有毒物質等を貯蔵し又は取り扱う関係施設をいう。
(10) 査察マニュアルとは、立入検査マニュアル「平成14年消防安第39号(平成21年消防予第379号一部改正)」及び危険物施設立入検査マニュアル「平成14年消防危第503号通知」をいう。
(11) 査察員とは、査察に従事する消防職員をいう。
第2章 査察業務
第1節 査察の基本
(査察の執行)
第3条 消防長又は消防署長は、この規程に定めるところにより査察対象物について、査察を行わなければならない。
2 消防長は、必要があると認める場合は、消防署長及び予防課長(以下「消防署長等」という。)」に査察執行を指示し、査察を行わせることができる。
3 消防署長等は、査察員に対し査察を行わせるものとする。
4 消防署長は、査察の執行上特に必要があると認める場合は、予防課長に査察員の派遣を要請することができる。
(査察の種類)
第4条 査察の種類は、次の各号に掲げるとおりとする。
(1) 普通査察とは、第2条第9号に定める査察対象物の査察をいう。
(2) 特別査察とは、消防長又は消防署長が特に必要と認める査察をいう。
(3) 随時査察とは、法又は条例で定める諸届出等、投書及び陳情等により行う査察をいう。
(4) 合同査察とは、署査察員及び予防課査察員が合同して行う査察をいう。
(5) 工程査察とは、建築物、工作物、消防用設備等又は危険物施設の工事計画から完了までに行う査察をいう。
(6) 確認査察とは、前各号で規定する査察の結果に基づいて行った口頭・文書指示及び文書警告・命令等に係る事項について、その履行を確認する査察をいう。
(査察対象物の区分)
第5条 査察対象物を用途、規模、出火危険等に応じ、別表に掲げる1種査察対象物、2種査察対象物、3種査察対象物、4種査察対象物に区分する。
(査察の実施者)
第6条 査察の実施者は、査察対象物の区分に応じ、次の各号に掲げるとおりとする。
(1) 1種査察対象物 予防課査察員が実施する
(2) 2種査察対象物 署査察員が実施する
(3) 3種査察対象物 署査察員が実施する
(4) 4種査察対象物 消防長又は消防署長が特に必要と認めるもの
(会場管理査察)
第7条 消防長又は消防署長は、次の各号に掲げる会場の管理査察を実施しなければならない。
(1) 行幸
(2) 社会的に重要な国家的・公的行事
(3) 雑踏・催物等で混雑が予想される地域的行事
(4) 査察対象物の使用状態が、平常時と異なる内容で行われる大規模な催物
(査察計画)
第8条 消防署長等は、行事の執行計画及び業務指針等を基礎として、管内情勢に即応した年間査察計画表を毎年度末までに樹立し、消防長に報告しなければならない。
(様式第1号の1、2)
2 消防署長等は、前項に定める年間査察計画表に基づく査察を行うときは、毎月末に翌月の具体的な査察計画を樹立しなければならない。
(事前準備)
第9条 査察の執行にあたっては、次の各号に掲げる査察の諸事項について事前に検討を行うとともに、査察マニュアルを活用し、査察の効率的な執行を図るものとする。
(1) 前回の査察で指摘した不備欠陥事項
(2) 消防用設備等に係る点検報告(総合点検等)の状況
(3) 消防計画及び予防規程の作成内容と実践状況
(4) 防火管理(共同防火管理)者及び危険物保安監督者等の選(解)任届出状況
(5) 危険物施設の許認可及び変更状況
(6) 建築確認同意時における指導状況
(7) 建築物についての増改築及び用途変更に伴う法令の適用状況
(8) 法令の特例適用及び経過措置の適用の有無
(9) 過去における火災発生の有無
(10) 査察器具の活用の要否
(11) 査察に要する人員、時間
(12) その他査察執行上必要な事項
(査察執行上の心得)
第10条 査察員は、査察執行にあたって常に査察上必要な知識を習得するとともに、査察能力の向上に努め、法第4条又は第16条の5の規定によるもののほか、次の各号に掲げる事項を遵守しなければならない。
(1) 査察を実施するときは、条例施行規則第2条に定める「立入検査証票」を携帯し、関係のある者の請求があるときは、これを提示しなければならない。
(2) 査察には、関係者、防火管理者、危険物取扱者、危険物施設保安員、その他責任のある者の立会いを求めること。
(3) 正当な理由がなく、立入り若しくは検査を拒み、妨げ、又は忌避した者があった場合は、査察の要旨を説示すること。なお、応じないときには査察を中止してその旨を消防署長等に報告すること。
(4) 査察結果は、火災予防上の理由を明らかにして、その内容を関係者に示すこと。
(5) 民事的紛争に関与しないように注意すること。
(6) 感電、転落等の事故防止を図ること。
(7) 機器の操作については、関係者に操作を求めるほか誤動作による消火剤の放出及び機器の起動に伴う事故防止を図ること。
(8) 消防活動面について、十分配慮すること。
(査察事項)
第11条 査察は、出火危険、延焼拡大危険及び火災による人命危険の排除を主眼として、査察の種類及び査察対象物の状況に応じ、次の各号に掲げる位置、構造及び管理状況等について行うものとする。
(1) 政令対象物及び政令外対象物
ア 建築物及び工作物
イ 火気使用施設及び器具
ウ 電気施設及び器具
エ 消火・警報・避難設備
オ 消防用水
カ 消防活動上必要な施設
キ 防火・避難管理
ク 防火管理(共同防火管理)者及び消防計画
ケ 防炎処理
コ 高圧ガス関係施設等
サ その他必要と認める事項
(2) 危険物施設、少量危険物貯蔵取扱所、指定可燃物貯蔵取扱所
ア 貯蔵・取扱い及び管理
イ 許可、認可、届出等
ウ 予防規程
エ 危険物取扱者、危険物保安監督者等
オ 製造所等定期点検記録表、圧力点検済証
カ 条例「届出済」の貼票
キ その他必要と認める事項
(他行政庁との連絡協調)
第12条 消防長又は消防署長は、査察の結果、他行政庁の所管に係る法令に違反し、かつ、火災予防上支障がある事項について、主管行政庁に通知し、是正促進を要請するとともに、十分な連絡を図りその改善指導に努めるものとする。(様式第2号)
(査察員の技能管理)
第13条 消防署長等は、査察員の知識、技術の維持向上を図るため必要な指導を行い、査察員の技能管理の適正を期さなければならない。
(社会情勢への対応)
第14条 消防署長等は、査察行政と行政責任との係わり合いを十分認識し、世論の動向を洞察して、常に社会情勢に対応するよう努めるものとする。
第2節 査察記録
(査察記録)
第15条 査察員は、査察を行った結果を査察対象物の関係者に対し、次の各号に掲げるところにより通知若しくは指示するものとする。
(2) 火災予防運動前後・歳末時期及び消防長又は消防署長が特に指示した査察で、査察を行った場合は、簡略の立入検査結果通知書を以って交付することができる。(様式第5号)
ア 改修に一定期間を要するものにあっては、具体的な改修計画
イ 改修が完了したものにあっては、改修完了年月日
(5) 前号の報告書の提出期限は、原則として立入検査結果通知書を交付した翌日から起算して10日以内とする。
(6) 不備欠陥事項については、具体的に記載し、関係者においてその内容が容易に理解できるよう配慮するものとする。
(確認査察の実施)
第16条 消防長又は消防署長は、査察により指摘した不備欠陥事項について、査察員に、一定の期間を定め確認査察を行い、その是正状況を確認しておくものとする。
(点検報告の推進)
第17条 消防長又は消防署長は、消防用設備等の自主管理の助長を図るため、法第17条の3の3の規定により点検報告の推進に努めなければならない。
(違反処理の意向)
第18条 消防長又は消防署長は、査察により指摘した不備欠陥事項が是正されず、過去の指導経過等から判断して、違反処理が必要であると認めるものについては、石橋地区消防組合火災予防違反処理規程(昭和56年訓令第1号。以下「違反処理規程」という。)の定めるところにより処理しなければならない。
第3節 資料提出及び報告の徴収等
(危険物の収去)
第23条 査察員は、法第16条の5の規定により危険物又は危険物であることの疑いのある物を収去しようとする場合は、危険物等収去証によるものとする。(様式第17号)
第4節 結果報告
(査察結果等の報告)
第24条 査察員は、立入検査結果報告書及び改修報告について、査察終了の都度及び改修報告の提出後に、その結果を消防長又は消防署長に報告しなければならない。
(月例査察結果報告)
第25条 消防署長等は、その月の査察結果を翌月10日までに消防長に報告しなければならない。(様式第18号の1、2)
(年間査察結果報告)
第26条 消防署長等は、年間の査察結果を毎年4月20日までに消防長に報告しなければならない。(様式第19号の1、2)
第3章 屋外又は防火対象物における予防措置
(予防措置)
第27条 消防吏員は、法第3条又は第5条の3に定める屋外又は防火対象物において、火災の予防に危険であると認める行為者又は物件、及び消防活動に支障になると認める物件の当該関係者に、口頭により必要な措置をとるべきことを指導するものとする。
第4章 適合通知及び基準の特例
(消防法令適合通知書交付申請及び防火安全の照会の処理)
第28条 消防長又は消防署長は、旅館、ホテル及び風俗営業等(性風俗関連特殊営業を含む店舗)から営業許可並びに当該防火対象物の消防用設備等の設置状況についての消防法令適合通知書申請及び防火安全に関して旅行関係者から照会があったときは、(暫定適マーク制度の導入に伴う「旅館ホテル防火安全対策連絡協議会における了解事項」の運用について(平成15年9月11日付け消防安第174号防火安全室長通知))に準じて処理するものとする。(別記様式)
2 消防長は、危政令第23条の規定に基づく基準の特例に関する事項について、特例適用申請書により処理するものとする。(様式第22号)
第5章 雑則
(補則)
第30条 この規程に定めるもののほか必要な事項は、別に定めることができる。
附則
(施行期日)
1 この規程は、平成16年4月1日から施行する。
(旧規程の廃止)
附則(平成17年訓令第3号)
この規程は、平成17年12月1日から施行する。ただし、第2条第8号の規程については、平成18年6月1日から施行する。
附則(平成22年訓令第5号)
この規程は、平成22年4月1日から施行する。
附則(平成23年訓令第1号)
この規程は、平成23年4月1日から施行する。
附則(平成26年訓令第14号)
この規程は、平成27年3月10日から施行する。
附則(平成28年訓令第6号)
この規程は、平成28年4月1日から施行する。
附則(令和元年訓令第1号)
この訓令は、令和元年7月1日から施行する。
附則(令和5年訓令第3号)
(施行期日)
1 この訓令は、令和5年5月1日から施行する。
別表(第5条関係)
査察対象物区分
区分 | 内容 |
1種査察対象物 | 1 消防法第8条の2の2に該当する防火対象物 2 消防法第8条の2の5に該当する防火対象物 3 消防法第36条に該当する防火対象物 4 危険物施設 |
2種査察対象物 | 1 政令対象物の特定防火対象物で、延べ面積300平方メートル以上のもので1種査察対象物以外のもの 2 政令対象物の非特定防火対象物で、延べ面積500平方メートル以上のもので1種査察対象物以外のもの |
3種査察対象物 | 1 政令対象物の延べ面積150平方メートル以上で2種査察対象物以外のもの 2 政令外対象物で延べ面積150平方メートル以上のもの 3 少量危険物貯蔵取扱所 4 指定可燃物貯蔵取扱所 5 高圧ガス関係施設等 |
4種査察対象物 | 消防長又は消防署長が特に必要と認めるもの |
※備考 1種及び2種査察対象物の査察時にあっては、3種査察対象物の少量危険物・指定可燃物貯蔵取扱所及び高圧ガス関係施設等を含むものとする。